何が女性の社会進出を阻むのか

The Global Gender Gap Report 2013 | World Economic Forum - The Global Gender Gap Report 2013

世界経済フォーラムの世界男女格差報告2013が発表された。

別段男女同権などのテーマに普段から強い興味を持ってるわけでもないのだが、将来労働人口が減るので移民を入れるか女性の労働力を大変だよみたいなことが言われていることぐらいは知っている。この報告で日本は格差の指数自体はほぼ横ばいの微増なのだが、調査対象国の増加や他国の改善などで年々順位を落としている。

国別の詳細で日本を見てみると、教育・健康分野の指数は高いのに対して、経済(特に管理職率)と政治の指数はとても悪い。このギャップはどこから来るのだろうか。

アジアの中ではフィリピンが5位と非常に高い。収入格差は日本と同じ程度なのに就学率・管理職率・専門技術者率では女性優位になっているとか、女性議員率がデータなしなどなんだか違和感も感じるのだが。また政治的分野では過去50年に女性指導者が就任していた年数というのがあり、フィリピンは大分これで得をしているのだがアキノ・アロヨ両大統領は男性の親族から地盤を継承しているようである。

しかしまあ、考えてみると地盤を継承したという形でも、女性が頻繁に地位を継承しているというのであれば、(別の意味での歪みは感じるが)男女同権の意識は高いといえるのかもしれない。日本で地盤を継承した女性政治家といえば田中真紀子がまず思い浮かぶが、田中家は長男が夭逝し、嫡出子は真紀子一人だけだったようだ。

政治家というのは世界共通で地盤看板が大事みたいなので、日本においてこの分野で女性進出が進まないのは、やっぱり家父長意識が強く長男に家業を継がせたい人が多いのかなあみたいなことを考えた。しかしまあ家父長意識では管理職率があんまりにも低い理由は説明出来ないような気がするので、こっちはまた別の理由があるのだろう。