こかむも「クロシオカレント」

キタランド・ゴシックの器械先生がツイッターで紹介していたのをきっかけに読んだマンガ。

歩くカツオ、人に乗り移った魔神、ダムに住む怪獣など、奇っ怪な存在が紛れ込んでいる高知県が舞台のお話。

魔術的リアリズムというか、不思議な存在が常識として紛れ込んでいる様を楽しむ日常系マンガかと思いきや、2巻以降「この世界は普通ではない」ことが示されていく。

今のところは様々な形の「縁」を取り扱いつつも、色々なキャラののお話を交互に進めていく群像劇的構成なので、基本的には雰囲気を楽しむマンガだと思う。

登場するキャラがみんな魅力的なのだが、中でも好きなのは、自らをお嬢様と任じたが故に清く気高く美しく振る舞う東堂院マナお嬢様(ガチャ廃人)と、かつて魔女に恋したが道を違え、現在はマナお嬢様に仕えるじいさま(ギャンブル中毒)のコンビ。

私は自分がどうあるかを自分で決める系のキャラが好きなのでマナお嬢様は当然好きなのだが、じいさまが一度は人外と共にいられないと覚った後に、役割を演じることで人間のままで桁外れの能力を発揮しているにどのような感情で付き合っているのか、とても興味深い。