牡丹もちと「コーヒームーン」

 

コーヒームーン 1 (単行本コミックス)
 

  元気な金髪少女が好きだからジャケ買いしてしばらく積んでたけどアタリだった。

 終わらない一日を少女ピエタが繰り返すというあらすじだけなら普通のオタクなら100回は目にしたような話だが、とにかく演出が気が利いてて良い。黒と白だけの世界に終わらない雨。陰鬱な世界にピエタの笑顔と髪だけが映える。

 ループに引き込まれる親友駄苗(ダナエ)と新たに友達になるお嬢様キアロという配役から、人間関係を軸に物語が駆動していくのだと思われるが、どう転ぶのか全く予想がつかない。作者もこう言ってるし、単純なバッドエンドではないと思うが。とにかく続きが気になる。

 あと、ぐるぐる目良いよね。この物語は登場人物みんな狂気と正気の狭間にいるような不穏な精神状態だけど、1巻ラストの白黒反転とか、作者はぐるぐる目を意識的に使ってそうなのも個人的にかなりポイントと高い。