餃子を食った話

餃子を食ってきました。

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ホワイト餃子の高島平店です。

割ったらこんな感じ。

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こんがり焦げ目のついた餃子は意外にも油っぽさを感じないあっさり風味で、野菜の甘味を強く感じました。カラシを多めにつけて飯といっしょにかっこむのがよさそうな感じです。味噌汁もシンプルながら味噌に深みがあり、美味しゅうございました。

別の日に、巣鴨にある系列のファイト餃子にも行きました。こちらはとろっとした油の旨味を感じる若干こってり系狭い店内にお客は満員。持ち帰りも含めて非常に忙しそうな店内だったのですが、ビールと紹興酒がよく売れていたのも納得の、お酒に合いそうな味です。僕は自転車だったので飲みませんでしたが。

高島平店には自転車で片道一時間弱かけて行ったので、ついた時には軽く頭痛がしており純粋に味を楽しめなかったのが残念です。次はもうちょっと鍛えてから赴き、水餃子を頼みたいと思います。

 

シンデレラプロジェクト第二期はこんなのでどうでしょうか

アニメ版シンデレラガールズにおおむね不満はなかったのだが、出番が多い中ではきらりと姉ヶ崎ぐらいしか元々好きなキャラがいなかったのでイマイチ乗りきれない部分があった。

ということでシンデレラプロジェクトの2期生はこんな感じで行って欲しい。新人アイドルということでアニメで出番がなかったキャラを選んだので、残念ながらアヤメ=サンや三好ちゃんとかは除いてある。

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(画像作成:モバマスビンゴ画像作成

一応属性は均等にし、ほとんど高校生だったCP1期生の後輩ということで少し年齢は低めにして中学生中心。先輩アイドルの出番も必要なので、9人ぐらいでいいだろう。1期とは趣向を変えて、個性的だけどアイドルになりたいという強い意志を持っているわけではないというキャラを集めた。という建前で好きなキャラを並べただけ。

左上:財前時子

21歳。通称時子様。Pに対してデレを見せないことに定評のあるドS女王様キャラ。グズは嫌いらしいが一応自分を慕う年下アイドルとかに対しては鷹揚に接する。

1人ぐらい大人入れとくかと思った時にまず思いついたのだが、従順だけど服従はしなさそうな武Pと相性良いと思う。およそ嗜虐的な笑みしか見せぬ時子様に対して「笑顔です」とか言った時の反応が見たい。

中上:岡崎泰葉

16歳。通称岡崎先輩。元子役で芸歴長そうという理由から16歳にして先輩扱いされる。「芸能界はそういうところだって私わかってる」「私は人形じゃない…!」など過去に何かあったのか、言葉の端々が重い。ひな祭りイベントで前向きな姿勢を見せたと思ったら次のイベントで恐ろしくネガティブな所を見せ、何があったのかと全国のPを曇らせた。

普段はみんなの先輩としてまとめ役になりつつ、終盤で爆弾を爆発させればお話も作りやすいだろう。

右上:池袋晶葉

14歳。通称池袋博士。便利な博士キャラだが、才能はロボ方面に偏っておりなんでもできるというわけではない。ロボについて語っているときは生き生きとしている一方、ロボ抜きでアイドルのお仕事をするときには気弱な面も見せるなど、彼女もドラマを作りやすいキャラである。

中左:依田芳乃

16歳。通称よしのん。モバマスに何人かいるファンタジーキャラの1人。「○○でしてー」「ねーねーそなたー」など間延びした喋り方をし、浮世離れした雰囲気の持ち主。法螺貝を気に入るなどおちゃめな一面も。その神気に当てられて「声が聞こえる……」などと言い出すPが絶えない。

中央:森久保乃々

14歳。通称もりくぼ。衣装によって狩りくぼやらリスくぼなど好き勝手に呼ばれる。「むーりぃー…」が口癖で常に目が泳いでいるネガティブ系アイドル。アイドルも辞めたがっているが、押しが弱いので言い出せず流されっぱなしでお仕事をしている。自主性を尊重する武内Pとはぶっちゃけ相性が悪いが、そこは逆に彼の成長ぶりを見せてくれるかもしれない。

中右:棟方愛海

14歳。通称師匠。女の子の柔らかい部分を求める求道者。ファンやアイドルなど他の女の子と触れ合いたいと言う理由でアイドルをしている外道だが、こんなんでも一応お仕事は真面目にやっているらしく、黙ってれば年上のお姉さまからの受けもいい。このメンバーは何か小さめな子ばっかりだが、「あのね、大きさじゃないんだよ」と大きさは気にしないらしいのできっと大丈夫だろう。

下左:的場梨沙

12歳。通称ヴァリサ。小学生ながらセクシー路線だが、アピール対象は主にパパというファザコン。マセガキでPのことをロリコン呼ばわりしてくる。ちょっとずつデレてくるのがまたいい。また、子供っぽさの一方、演技派だったり海外でも動じなかったり面倒見が良かったりと自然な大人っぽさがあり、かなりバブみを感じる。

下中:結城晴

12歳。通称はるちん。貴重なオレっ娘のボーイッシュキャラ。スカートなどひらひらした格好は苦手で、アイドル衣装を着せようとするとこっちもPをロリコン呼ばわりしてくる。王子様役として他のアイドルとの絡みも面白いが、彼女も自分から進んでアイドルを始めたキャラではないので、そこら辺のドラマが見たい。

下右:乙倉悠貴

13歳。通称乙倉くん。164cmの長身。かわいくてかよわいいきもの。後発のキャラにしては珍しく、クセのない清純派美少女である。儚げな雰囲気から庇護欲と嗜虐心をそそられるともっぱらの評判。長身で可愛い物好きときらりと共通点があるが、今のところ特に公式の絡みはないので見てみたい。

山室信一「キメラ―満洲国の肖像 増補版」 駆り立てるのは理想と欲望、横たわるのは犬と龍

 

著者山室は、満洲国建国前夜の情勢をゴルディアスの結び目に例える。日本軍は中国北東部の軍閥指導者、張作霖を爆殺するも、息子の張学良は日本軍の陰謀を察知し、権力の早急な掌握に成功。蒋介石に帰順を表明し政治的に安定した事と、折からの漢民族ナショナリズムの高まりにより、反日運動が活発化する。人口と漢民族資本の流入により日系人は徐々に不利な立場に立たされ、日清・日露戦争で血を流しつつ得た権益を失ってなるものかと戦々恐々だった。

また、朝鮮総督府農地改革で耕す土地を失った朝鮮系の農民が満州に流入していた。金日成満州抗日パルチザンを組織していたように、共産主義者や民族主義者の根拠地となる一方、日本に因る侵略の尖兵と見なされ、漢民族とは度々対立していた。元々この地に住む蒙古系・満州系住民の中でもナショナリズムが高まり、増えつつある漢民族に対抗する必要性を感じていた。

五族協和」のスローガンは、人口では圧倒的に多数である漢系を抑え、朝鮮・蒙古・満州系の指示を得るためのものでもあった。

この複雑に絡まった結び目を断ち切り、新しい国家をつくり上げるダモクレスの剣となったのが関東軍である。1931年に満州事変を引き起こす。当初張学良や蒋介石は中国側の反撃を期待した挑発行動とみなしたため、大きな抵抗もなく全土を征服。かくして満洲国は誕生する。

確かに民族主義が争いを生むというのは一面の真実であったかもしれないし、国民党は自ら掲げる三民主義を実行しているとは言いがたく、軍閥は民衆の生活を脅かしていたのだろう。軍閥を排除し治安を日本軍に任せて民生を安んずる「保境安民」を掲げた于沖漢、日漢平等を信じ民衆自治の成立を夢見た橘樸、王道楽土の建設を目指した現地日系人による満州青年連盟、仏教系政治団体の大雄峯会の面々などは、少なくとも本人の心のなかでは、誠実に満州国建国に関わっていただろう。しかし、そのような人々が、権力の中枢に携わることはなかった。

満洲国には法的に定めのあった国会が最後まで開設されなかった。石原莞爾は国民党や共産党を範にとった一党独裁を目指したが実現しなかった。そのため満洲国は極端な官僚主導国家であり、人口の3%に満たない日系人が官僚の半分以上を占め、しかも主要なポストを独占していた。さらにその多くは本土の省庁から派遣された腰掛けの人員であり、建国の理念に殉じるといった精神からは程遠かった。結局は凡庸で無難な傀儡国家にならざるをえなかったのである。

邪推

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

  • 2013年6月、ヤフー知恵袋で「大阪在住だが、自分の学力に合う理学部物理学科のある大学が奈良女子大しかないが、違憲ではないか」という質問が投稿される。

回答で、「京大阪大は無理でも周辺にそれなりの理学部はあるので世間の理解は得られないのではないか。管理栄養士を目指している福岡県在住の男性が県立の福岡女子大を受験できないのは不当だとして訴えるなら世論を巻き込むことができるかもしれないが」というアドバイスが寄せられている。

こういう回答ができる回答者も凄いが、他の回答から察するに、大学・お受験分野のマニアなのだろう。

www.huffingtonpost.jp

  • 2014年11月、栄養士を目指す福岡県の男性が、福岡女子大食・健康学科の願書が拒否されたのは違憲だとして訴えを起こす。

digital.asahi.com

  • 2015年9月、「争点に関係のないことの立証を裁判官に求められたため」という理由で、男性が訴えを取り下げる。

以下邪推

 もしも知恵袋の質問者が回答を参考にして訴えを起こしたのだとしたら?

質問では「私は大阪在住です」と書かれているが、報道では「福岡県の男性」となっている。知恵袋での自己申告が正しいという証拠は別にないが、この質問は本筋と関係がないディティールが細かく、飛躍がありつつも理解できる範囲で思考のつながりも示されているので、ある程度の信憑性がありそうだ。おそらくは訴えを起こす前に住民票は移したのだろう。

とすると、「争点に関係のないことの立証」というのは福岡県内での居住実態についてではないか。(本当に栄養士になりたいのかという意思、という方向も考えたが、裁判で立証を求められるような類いのものかは怪しいかも知れない。質問には「和歌山大を受験して落ちた」とあるので、その辺の事実が裁判で示されたのなら、こっちの線もあるかも知れないが)

質問には「一人暮らしは出来ない」とあるので実際の生活は大阪のままにしていたということは十分考えられる。(もっとも、これは大阪周辺の大学しか受験できない理由なので本当かどうかは怪しいが)

質問ではそもそも学力に合う物理学科を探していたのに、補足では完全に男子入学禁止を「論点」にしている。この質問者ならば裁判所から居住実態の証明を求められたならば、「争点に関係のないこと」と捉えるだろう。

論難するようなことを書いたが、国公立大が栄養士などの国家資格取得のためのコースを、女性にしか開放していないというのは確かに差別的であるとは思う。特に栄養士のような既に女性が大半を占めている(平成26年栄養士の給料&年収分析-年収ラボ)分野においては。もちろん、栄養士資格の習得を目指す女性が多い、という需給の理屈はあるんだろうけどね。

むしろ理系などの女性が少ない分野に、アファーマティブアクションや国家戦略として女子大を置くとした方が、理にかなってるんじゃねえかな。

ツナミノユウ「つまさきおとしと私」

 

つまさきおとしと私 (KCx)

つまさきおとしと私 (KCx)

 

 最初から読めば咲ちゃんがどの時点からおかしくなったのか分かるかと思ったのだが、2話の時点で既に異常者だった。2話の時点の妖怪しゃがみ女だった。ナチュラルボーン異端がたまたまとし君と出会ったことによって赫奕と輝きだしたのだろう。

それでもターニングポイントがあるとしたら、13話でプレゼントされた背負いかごについて、14話でとし君がお礼を言ってしまった辺だろう。「妖怪」と「観察者」(2話)から踏み越えた、双方向の関係性が生まれてしまった。というか、逆転してしまった。お話的にもこれ以降、とし君がターゲットを見つける前から咲ちゃんが行動を起こしている気がする。

その前の12話でとし君がレゾンデートルで悩んでいるのだが、妖怪って大体単機能だから存在理由で悩んだりしないよね。妖怪天井なめは、天井のシミから逆算された天井を舐めるだけの存在であって、それ以上でもそれ以下でもない。とし君といる時の咲ちゃんの傍若無人ぶりと、私生活ではおそらく空気のように存在感がなさそうな感じはまさに妖怪である。

あと咲ちゃんは目が怖い。まず表紙にもなってる普段の3重同心円型ぐるぐる目が大概怖い。この作者は他のキャラもぐるぐる目で描くことが多いみたいだが、咲ちゃんの感情の変化によって同心円の数が増えるので、単に一般的な目としてぐるぐる目を使ってるわけでもなさそうである。

そんなことを考えながら読み進めていると、本の後ろのほうでは明らかに同心円の密度が増えている。怖い。瞳孔が開ききって真っ黒になったり、逆に白くなったりかすれて目がハートになったりもするのだが、どれも怖い。

けど単行本描き下ろしの目を閉じて笑ってる時は超絶美少女(21話と22話の間)なので、みんな単行本を買おう。タイトルのどこにも①とか付いてないから、続きが出るかどうかは多分マジで売れ行き次第だぞ!

「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を見てきた

この映画の登場人物たちは、みんな激しい怒りで頭がプッツンしている。ふがいない自分、憎き敵、理不尽な世界への怒りで身を燃やし、荒野を疾走する。そして燃え尽きるように次々死んでいく。

印象的だったのは最後にフュリアスとマックスが見つめ合うシーンだった。フュリアスは復讐を果たし、妻たちを含め虐げられた人々を解放したが、その顔は決して笑っておらず、晴れ晴れともしていない。思えば、彼女が本当に求めていた「緑の地」はもはや戻ってくることはない。砦を去り、一人荒野に戻ろうとするマックスは「救えなかった人々」の幻影に苦しめられ、自分を責めている。決して癒やされることのない怒りに身を焼かれているもの同士の繋がりが、二人にはあったのだろう。

 

あと初めて4DXのスクリーンで見たんですが、かなり没入感があって面白かったです。匂いはよく分からなかったし、煙はちょっとスクリーンが隠れて邪魔かなとも思ったんですが、耳の横を銃弾が通る感覚とかは、かなりヒヤヒヤしました。席の揺れ、振動は、ほぼ全編カーチェイスの映画でしたが、ほとんど違和感なく一体感があって関心しました。そういう激しいアクションシーン以外にも、上で挙げたフュリアスとマックスが見つめ合うシーンで席が斜めになり、両者の高低差・距離感を感じさせる演出とかも面白かったです。

やっぱり日本の中心にある国家神道と、それ以外の諸々の宗教と 「宗教と政治の転轍点 保守合同と政教一致の宗教社会学」塚田穂高

 

宗教と政治の転轍点 保守合同と政教一致の宗教社会学

宗教と政治の転轍点 保守合同と政教一致の宗教社会学

 

 日本において政治進出に成功した宗教団体というのは、今のところ創価学会公明党ぐらいしか無い。オウム真理教真理党など政治進出を目指した宗教団体は多いが、泡沫政党として消えていった。幸福の科学幸福実現党は地方議会で当選者を出しているようだが、国会での当選には比例区でも程遠い状況だ。

宗教団体の政治への関与には、別の極もある。日本会議には国家神道神道政治連盟以外にも様々な宗教団体が参加しており、独自候補を立てずに主に自民党保守系議員を支援している。その中には神社本庁天台宗といった大組織以外にも、戦前なら異端として弾圧されていたであろう教義を持つような小規模組織も含まれている。noiehoie氏のこのへん(日本会議に集まる宗教団体の面々――シリーズ【草の根保守の蠢動 第3回】 | ハーバービジネスオンライン)とか参照。

宗教団体が政治に関わるとき、この二つの方法があるわけだが、各団体がどちらの道を選ぶかについて、どのような要素がそれを決定しているのだろうか。本書では、「正統ー異端性」と「ナショナリズム」という属性から、様々な宗教団体を分析している。

宗教ナショナリズム

世の中には様々な宗教団体があるが、単に規模が大きければ積極的に政治参加するというわけではない。本書が取り上げている団体の中では、生長の家のように政治関与を打ち切った団体もあれば、浄霊医療普及会=世界浄霊会のように当選の可能性がほぼないことを承知のうえで複数回国政選挙に出馬した団体もある。

では、何が政治参加を分けるかというと「ナショナリズム」である。本書の「ナショナリズム」は民族主義国家主義ではなく、国家観に近い概念だ。現在の日本国や日本社会がどのようなもので、あるべき社会(ユートピア)はどのようなものか、という明確なビジョンがなければ、政治力を持っても達成すべき目標がない。単に政治と結びついて便宜を得るというだけでなく、積極的に政治的主張を発信し、選挙などの活動に関わるかどうかには、ナショナリズムが重要だというわけだ。現代社会に対する危機感や、達成すべき明確な目標を持っていれば、見込みが少なくとも色々と理由をつけて政治に関与していく。

「宗教は個人の心の問題」とする「こころ教」(「こころ教」と「原理主義」の時代が来る?:日経ビジネスオンライン)という現象があるそうだが、逆に言えばそのようなスピリチュアルな団体なら、どれだけ規模を持っても積極的な政治参加は行わないだろう。

本書は①文化・伝統観、②天皇観、③対人類観、④経済的優位観、⑤戦前・大戦観、⑥欧米・西洋観、⑦ユートピア観の7つの指標から、各団体のナショナリズムを分析している。このナショナリズムの性質は、次の「正統」との関係にも関わってくる。

正統、O異端、H異端

日本の精神世界、宗教界における「正統」とは、現在においても国家神道天皇崇拝である。そこからどれだけ距離を取るか、あるいは反天皇かという振れ幅はあっても、他に大きな求心力を持つ軸は存在しない。だから異端性を持つ宗派であっても、この軸さえ保っていれば大同団結でき、日本会議自民党を通して政治に関与することができる。逆に言えば、この軸を持たない宗派は日本会議に参画できず、その異端性のために他の勢力とも団結できない。政治参加を望むのであれば、独自に政党を作り、独自候補を立てるという手法を採ることになる。

本書では安丸良夫の理論を援用し、この「正統」と、正統の一部をその権威の拠り所としている「O(オーソドキシィ)異端」、天皇制的正統とは全く異なる思想的軸を持つ「H(ヘテロジーニアス)異端」の3つの分類を使う。

日本会議に参加するO異端的な宗教を挙げると、解脱会国家神道の在家講的存在である。手かざしで有名な真光系の崇教真光は、かなり積極的に現代医療を否定し、竹内文書の世界観を取り入れているなど異端的傾向が強いが、天皇は特別な存在として認め、日本中心主義、精神主義的な教義を持っている。

対してH異端的な宗教を見ると、創価学会は言うまでもなく日蓮宗系であり、政治進出のそもそもの目的は、日蓮の遺言である国立戒壇の設置であった。2代目会長戸田城聖は国教化が目的ではないとはしていたものの、天皇の法華教帰依を布教や国立戒壇設置の近道と考えていた。過去仏門に帰依した天皇上皇も多かったことを考えれば不可能ではないかもしれないが、明治以降の国家神道とは根本の部分で思想を異にするのは確かだろう。現在の創価学会は他の多くの日蓮宗系の諸派と同じく、(少なくとも国家施設としての)国立戒壇を設置するという目的は持っていないようだが。

幸福の科学幸福実現党も、政治的な主張は一見保守的だが、大川隆法への個人崇拝が根本である。霊言などでの扱いを見ても、天皇神道が世界観の中心にいないことは間違いない。

 

とまあ真面目な本なんですが、新興宗教に対する雑学的な興味で読んでも面白かったですよ。オウムと幸福の科学の、政治への期待と挫折については並べてみるといろいろと興味深いし、アイスター和豊帯の会女性党の実態については本書を読むまで全く知らなかった。「これからの時代は女性が作る」とかパプテマス・シロッコみたいなこと言ってる実業家がいるんすね。